むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

俺アワード2021

毎年この時期勝手にやってる俺アワード。昨年12月~今年11月に買った音源から選ぶ10作。

今期買ったのはCDが約350枚、配信が5作。ただし、このうち1/3以上はエリアのGEO・蔦屋・ブックオフを集中してクルマで全部行く、自称下道ツアー(今年は沖縄、大分、富山、和歌山で行った)で仕入れており、まとめ買いばかりだった。まとめ買いは知らない音を大量に浴びる機会になるが、消化に1ヶ月近くかかるなど、1回しか聴かない音源も多くなる。そもそも買うトータルの量がそこまで落ちていないのに曲を聴く頻度が減っていて、もう少し増やさないと・・・というのはある。

1. アンフィル「DEEP INSOMNIA」
2. 印象派スプートニク
3. MUCC「T.R.E.N.D.Y. -Paradise from 1997-」
4. ゲスの極み乙女。「好きなら問わない」
5. ROLLICKSOME SCHEME「人間の鱗」
6. しずくだうみ&クロダセイイチ「微睡:解離」
7. androp「blue」
8. ジャニーズWEST「W trouble」
9. 私立恵比寿中学「エビクラシー」
10. DELUHI「VANDALISM」

1枚足りないけどダイジェスト的プレイリスト(Spotify):https://open.spotify.com/playlist/4fxw25N9YxdMjXcXz7nmNC

1. 各メンバーが詞曲プロデュースを担当した5曲をまとめたというのが軸になっていて、通販限定で送料が高いというハードルの高さに1年遅れでようやく入手したが、これがどこから切り取ってもらしさ全開で満足度の高い一作となった。もっとも、「らしさ」を感じられるのはこれまで聴いてきた積み重ねがあるからなのかも。ビジュアル系でもニーズの低いと思われる美メロ勝負の地味なバンドだけに「大切なお知らせ」が来るのではと不安になるが、できるだけ長く続いてほしい。
2. 前作もそうだったが、過去の曲の断片を織り交ぜて(手癖じゃなくてわざとだよな・・・?)まとめているので既往の作品と地続きなんだなというのが実感できて良い。全編通してベースが良い、けどメンバーではないのだった。作品が毎回良いので一度観たいが、その機会がある気がしない。基本は配信のみ(CDもないでもないが限定)というのが残念。
3. 初期の作品群はいまいちしっくり来ないと言うか怨念のようなものが強すぎて聴くのがしんどかったが、このくらいになると重さは取れて、かと言ってデジデジに振り切ることもなく、塩梅がちょうどいいように感じた。あと単純に曲がいい。これを聴いたことを受け、彼らについては近作の方が肌に合うのではと思っているが、近作はなかなか手に入れられていない。
4. これまで川谷絵音関連を聴いてきた(ジェニーハイは未聴)中ではゲスよりインディゴの方が好みなのだが、これは今までのゲスと違った印象を持った。ただの気のせいかもしれない。キーボードの使い方が変わった・・・わけではないんだろうし、そう言えるほど過去作を聴いているわけでもないが、聴いたタイミングにうまく嵌った感じがする。「もう切ないとは言わせない」のキラーチューンっぷりよ。
5. 安物買いの宿命で解散済みのバンドだが、少し音がこもったロックンロール的なバンドで気に入ったのは久々のように思う。もっともこれをロックンロールと呼んでいいのかは分からない。昔は適切に表現する語彙を持っていたはずなのだけど・・・。最初に持って行かれたのはインストで、これまで聴いたインストでも上位に入るのではと思うくらい気に入っている。全体的に声も演奏に馴染んでいるように思う。
6. しずくだうみ自身は今期一枚買って、それ自体はそこまで引っかからなかったのだが、彼女について調べる過程で知った本作は良かった。これでしか聴いていないがクロダセイイチの書く曲が好みなのかもしれないし、それに乗せるしずくだうみの声がいいのかもしれない。名義はミニアルバムだけど実質シングルというボリュームは少し物足りない。アルバムを作ってほしい。
7. 五輪目前の時期に「小山田圭吾が叩かれてるし、よく見かけるから買うか」という不純な発想で買ったのがandrop(その意図で本来買うべきなのは小山田壮平のいるandymoriなのだが、完全にその場の勘違い)だったが意外と良くてちょこちょこ旧作を集めることに。本作は序盤の緩急にやられてしまった。
8. 普段から曲はフラットに聴いていて、ことさらに何か背負わせる、何らかの思い出と紐づけるような、曲に意味を持たせる行為はしないのだけど、WESTはそういうのも飛び越えて元気をくれるような気がしている。中古でしか買わないし金額のボーダーもあるのでなかなか揃わないが、今期は2枚回収できて良かった。「WESTV!」も悪くないが、小芝居のないこちらの方が流れとしてはいいかなと感じた。
9. 本格的にエビ中が良いなと思うようになったのはこれに先んじて買った「playlist」と思われるが、本作は「春の嵐」が入っているその一点が大きい。sora tob sakanaでおなじみの照井詞曲ということでサブカルおじさんホイホイなのではないか。グループ自体は作家の個性を色濃く出せて、ジャニーズで言うTOKIOみたいな感じだなと思う。
10. ベスト盤のようだけど妙にまとまりがいいし、有名な「Two Hurt」以外にも粒揃いで当時名前をよく見たのも納得できる。うるさいバンドが自分の中で静かなブームになりつつあり、そういう意味で出力大で迫ってくる音作りもよかった。

ボーダーにいたのがA.B.C-Z「Going with Zephyr」、そこに鳴る「I'm NOT a piorian」、AYANO「Few Steps To Heaven(and then...)」、the 2nd colony「drop e.p.」、johann「Haiku Days」(順不同)。上位を並べてみるとミニアルバムや再生時間が短いものばかりになって、もしかして長尺のアルバムを聴く体力が失われているのでは・・・?と恐ろしくなっている。

下道ツアーを重ねることで、以前紛失に遭ったNEWSとテゴマスは無事回収が完了した。ずっと探していたタルトタタンの最後のアルバムもついに店舗で発見できて、血眼になって探すものは一段落した感がある。ビジュアル系で安ければ欲しいと思うものはたくさんあるのだが、ビジュアル系はいよいよもって音源入手が難しい時代になり、クローゼットチャイルドも中古CDの取り扱いが新宿のみになってしまった。配信なら買えるものもあるが、配信は割高感がどうしても出てしまう。Amazon中古で買うのも送料を払うのが癪でほとんど使わない。どうしていくのがいいのか正直わからない。

<参考>
俺アワード2004:https://genes.hatenablog.com/entry/20041224/p2
俺アワード2005:https://genes.hatenablog.com/entry/20051226/p1
俺アワード2006:https://genes.hatenablog.com/entry/20061225/p3
俺アワード2007:https://genes.hatenablog.com/entry/20071225/p1
俺アワード2008:https://genes.hatenablog.com/entry/20081225/p1
俺アワード2009:https://genes.hatenablog.com/entry/20091224/p1
俺アワード2010:https://genes.hatenablog.com/entry/20101224/p1
俺アワード2011:https://genes.hatenablog.com/entry/20111225/p1
俺アワード2012:https://genes.hatenablog.com/entry/20121224/p1
俺アワード2013:https://genes.hatenablog.com/entry/20131224/p1
俺アワード2014:https://genes.hatenablog.com/entry/20141224/p1
俺アワード2015:https://genes.hatenablog.com/entry/20151224/p1
俺アワード2016:https://genes.hatenablog.com/entry/20161224/p2
俺アワード2017:https://genes.hatenablog.com/entry/20171224/p1
俺アワード2018:https://genes.hatenablog.com/entry/20181225/p1
俺アワード2019:https://genes.hatenablog.com/entry/20191224/1577156822
俺アワード2020:https://genes.hatenablog.com/entry/20201224/1608809644