むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

ヴィジュアル系バンドを集めてジャニーズトリビュートを制作するとしたらどんな内容にしますか?

普段ビジュアル系ビジュアル系いってるうえに知った風なジャニーズ論をぶっているわたしにぴったりですね、と言いながら、結果を見て方々から文句が来そうでおびえています。
「どんな内容」ということで漠然としたイメージだけお答えしてもよいのかもしれませんが、おそらくは選曲やどのバンドを充てるかというところまで期待されているのでしょうから、わたしなりに必死で考えてみました。例によって長いですよ!

前提として、持論である「ビジュアル系楽曲≒ジャニーズ楽曲」について述べておきます。ツイートした当時の主旨は「ビジュアル系は歌謡曲である」ということなのですけど、ジャニーズを引き合いに楽曲の類似性にも触れておりまして、ビジュアル系=歌謡曲=ジャニーズという図式から、ビジュアル系≒ジャニーズと考えているのです。両者の要素が最高の形で表れたのがKAT-TUN「LIPS」で、これは赤西仁のビジュアル系的歌唱に負うところも大きいのですが、ビジュアル系としてもジャニーズとしても違和感のない傑作だと思います(その後出た「ONE DROP」はもう少しジャニーズ寄りですね)。
質問された方がそうした主張を踏まえていらっしゃるのかはわかりませんが、本論の究極の形が、ご質問の内容である「ビジュアル系バンドによるジャニーズトリビュート」だろうと思います。だから、こうしたことを考える機会を与えてくださったことがほんとうにありがたいです。ありがとうございます。

前置きから長くなりました。さて、トリビュートとなると、基本は元ネタの人たちを代表する楽曲、シングル中心の選曲になると思うのですが、何しろジャニーズブランドは強力ですので、知られざる楽曲、埋もれかけている楽曲も発掘しつつの選曲にしてみました。
とはいえ、ジャニーズは「陽」の側面が強いのに対し、ビジュアル系は「陰」の側面が強いので、両者のバランスがうまく取れそうな、ビジュアル系バンドが演奏してもそこまで違和感がなさそうな曲を選んでいます。このため、好きだけど選べなかった曲もありますし、さほど好きではなくても選んだ曲もあります。最近のジャニーズってラップを採り入れてる曲が多いんですよね…。でもラップにも対応できそうなビジュアル系バンドって少なくて。LM.Cは似合いそうですが、彼らくらいしか思い浮かばない…。なので、ラップ曲はほとんど入れていないです。「2.5.7」を入れたかった! で、曲を選んだあとに、バンドのイメージを当てはめていくという過程で作成しています。
カバーさせるビジュアル系バンドについてですが、極力現役のバンドを入れているものの、一部解散・活動休止済みのバンドも入れています。すみません。で、選んだのは以下のとおりです。原曲のトータル時間は80分弱、ギリギリCD1枚。曲順は原曲の曲調重視。

1. 樹威(ex.ヴィドール)・悠希(人格ラヂオ)「硝子の少年」(Kinki Kids)
最初に浮かんだのがこれですね。一曲くらいは超有名曲も入れないとダメですよね。原曲に近いアレンジで、できればふたりに踊りながら唄ってほしいです。きっと嵌る。イメージは、樹威が剛で悠希が光一です。このツカミは自信ありますよ!

2. Moran「Let It Be」(SMAP)
SMAPのシングルの中ではやたら地味な曲だと思いますが、おしゃれ度は高いです。こういう小洒落た曲もMoranなら軽々と演りそう。SIZNAによって、よりシンプルな方向に行かないでしょうか。

3. シリアル⇔NUMBER「早口ブギ」(忍者)
2忍者は一貫してイロモノっぽいグループで終わってしまいましたが、この曲はその極みみたいなものですね。ラップのようなものも入っており、個人的にはJ-RAPのひとつと認識しています。途中ちょっとおちゃらけた合いの手などもあり、佐々木仁に合うのではないかと考えました。沖縄訛りで喋ってほしい。シリアルナンバー、持ってないですけど。

4. 己龍「四季彩」(テゴマス)
NEWSの良心であるところのテゴマスの小品。アルバムの中ではこれだけ和風で異彩を放っています。和風と言えばいまはキリュウかなあと思って選んだのですが、演奏はそこまで和風ではないみたいですね(試聴しかしたことがない)? それでも、声の高さは近いのではないかと思います。

5. Versailles「ある日曜日の出来事」(郷ひろみ)
郷ひろみフォーリーブスの実況録音盤で聴ける壮大な感動ストーリー、ジャニーズ史に残る怪曲です。作曲は西郷輝彦! 語りが多くてHIZAKIの良さは活きませんが、演奏の大仰さも併せて、KAMIJOならきっとやってくれると思います。最後の「かあさーーーーん!」の声量が足りない気はしますけどね。

6. D「荒野のメガロポリス」(光GENJI)
光GENJI大人気の中出た割にはさほど覚えられていませんが、これもシングルです。なかなかダイナミックな曲で、Dのゴシック調アレンジにもよく合うのではと考えます。Dが演るにはもうちょっとテンポを上げたほうがいいかな?とは思いますけど。本来シームレスで「PLEASE」につながりますが、この曲だけで。

7. rice「truth」(嵐)
ご存知嵐の大ヒット曲です。アレンジがriceのようなシンプルな編成にも合わせやすそうですし、チェロもうまく前面に出せそう。徐々にテンションが上がっていくボーカルの展開を櫻井有紀に見事にキメてほしいですねえ。Bメロの被せをどうするかという問題はありますけどね…。

8. Acid Black Cherry「真夜中のシャドーボーイ」(Hey! Say! JUMP)
年端のそういっていない少年たちが歌うにしてはけっこうやらしい雰囲気になっているので、そういう担当はABCさんかなと! 偏見ですね。いやけっこうメロディーは合うと思いますよ。

9. 仙台貨物「君に贈る言葉(アフター・スクール)」(田原俊彦近藤真彦野村義男)
ほとんどが語りのイロモノ曲ですけど、これは是非やってほしいので入れてしまいました。でも誰がやれるかということで、こういうのもやれそうな仙台貨物さんに登場願ったわけです。イガグリ千葉にはバリバリ訛って原曲の歌詞を無視して好き放題喋ってほしい。

10. アンティック-珈琲店-「夢物語」(タッキー&翼)
タキツバは現在のジャニーズにおいてイロモノ枠みたいな位置づけですが、その中では相当まともな曲です。今回考えるにあたり、タキツバって全体的にアンカフェに近いなあと思いまして、「Ho! サマー」なんかもまんまアンカフェでできると思うんですよね。なのでタキツバを演るのはアンカフェ、これは活動休止中だろうが譲れないところです。

11. ENDLESS「Purple Rouge」(TOKIO [松岡昌宏])
松岡のソロ曲ですね。それまでのソロ曲に比べると格段の上達を見せている曲でして、密かに優れた楽曲だと思います。というか収録アルバム「Graffiti」が名盤ですね。こういう詞ってSHIGEが書いてもあまり違和感ないなあと思ったのと、原曲のギターが微妙にダサい感じなのがENDLESSっぽいなあと思ったので、ENDLESSです。

12. emmuree「眠りにつく前に」(男闘呼組)
男闘呼組後期のシングルです。元々バンドサウンドでやっているので、どの曲もビジュアル系に合うとは思いますが、とくにこの黒さが合いそうだと思いました。ギターのアルペジオの鳴らし方が先日初めてちゃんと聴いたアンミュレに近そうだと思ったので。メロディーもキーをちょっと下げれば想に合っているのではと考えます。

13. メガマソソメイヨシノ」(ENDLICHERI☆ENDLICHERI)
堂本剛初期の別名義の名バラードです。インザーギの声はいろんなジャニーズに合いそうですが、特にこういうむつかしそうなのをおまかせしようという感じですね。演奏がそこまで大変じゃなさそうなのもポイント高いです。

14. amber gris「2人/130000000の奇跡」(NEWS)
NEWSって明るい曲ばかりで、これも暗くはないんですが、この曲についてはいくらか切なめのメロでビジュアル系の白さに通じるものがあると思うんですよね。白さといえばアンバーグリスが評判だなーと軽い気持ちです。手鞠の声はRuvieのシングルでちょっと聴いただけですが、このメロディーにはけっこう合うんじゃないかと思っています。ただビジュアル系がやるには詞がちょっと軽すぎですかねえ。

15. heidi.「『un-』」(KAT-TUN)
知る人ぞ知るKAT-TUN屈指の名曲です。heidi.には明るすぎるかなあ、メロディーがちょっと辛いかなあ(そのときはキーを変えればいい)と思うところもあるのですが、最後の方で赤西が抜群の存在感でコーラスを被せてくるところがありまして、そこはやっぱりコーラスの存在感があるバンドじゃないと! じゃあナオ様だ! という流れで選んでいます。それにしても名曲です。大好きです。

16. Kreis All Stars「WAになっておどろう」(V6)
白めの曲を重ねて最後はにぎやかに、というイメージです。V6のオリジナル曲ではないですが、V6のイメージが強いということで。と言いつつ、アガルタ版のゆったりしたテンポをイメージしていますが。いまならKranze All Starsとでも呼べばいいのでしょうか、幸也とその一派でボーカルをとっかえひっかえしながら歌うとけっこういいのでは、と思います。それが無理なら1.〜15.の参加バンド全員でやればいい。

以上のように、基本的に「この曲にはこの声、バンドが合いそう」という観点で選びました。意外性のある組み合わせはないでしょうが、堅実な選択ではあると思っています。結果的に活動休止なのはアンカフェくらいで、それなら全部現役で通してしまえよ!って感じですけど、適当なのが思い浮かばなかったのです、すみません。
「ある日曜日の出来事」以外は何らかのバージョンがインターネット上に転がっているようなので、バンドはわかるけど曲がわからない!という際は探して聴いてみてください(URLを貼らないのは海外のサイトが多いのと、事務所が怖いので…)。「全然合わないじゃないか!」と思われても、そこは感じ方の違いということでよろしくお願いします。
あと、入れる予定だったのに時間の関係で選から漏れたのがSEX MACHINEGUNS「サムライ☆ラブ☆アタック」(KAT-TUN [田口淳之介])です。理由は知っている人には言わずもがなですねと言っても何なので一応書きますと、あからさまにAnchang提供曲だからです。セルフカバーの趣です。