むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

おすすめの戦前歌謡を教えてください

こういう質問が来ると、自分の浅さ、実際のところたいしたところを知らないなあというのを思い知ります。すみません。

そんな中ではありますが、おすすめは岸井明と平井英子の「タバコやの娘」です。ナンセンスで深いところがまるでない歌詞とか、その後あちこちで使われることになるメロディーとか、演歌的要素ゼロでいいと思うのです。歌詞の中での展開が奥ゆかしいところで止まっていて、その先に含みを持たせてるのもいいですね。メロディーそのものはきっと聴いたことありますから親しみやすいかと。当時の曲でいちばん好きなのは霧島昇とミス・コロムビアの「一杯のコーヒーから」で、これもおすすめといえばおすすめですが、とっかかり的な意味合いではタバコやの方がいいかなあと。
いわゆる一般的イメージの演歌(大仰なストリングスにトランペットソロが乗るイントロで男性歌手が歌うとか、ガットギターの爪弾きに乗せて女性歌手が切々と歌うとか、みょうにくぐもったエレキギターがバックで流れるとか)が戦後しばらくしてから出てくるまでは、日本の歌って曲調が明るめだしアレンジもおしゃれだし、けっこういいと思うんですよね。なんで演歌みたいな曲調・アレンジが出てきたのかというのは、いつか自分の中で答えを見出したいです。個人的意見としては田端義夫以前・田端義夫以後なのですが、明確に証明できる材料がなかなかなくて…。