むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

現役のバンドが「ミサトリビュート」を作るならどういうアルバムになりますか?

以下の2編に続くトリビュート企画第3弾という位置付けと心得、作成しました。

「ヴィジュアル系バンドを集めてジャニーズトリビュートを制作するとしたらどんな内容にしますか?」
「ヴィジュアル系バンドを集めてむらかみさんなりの80年代アイドルトリビュートもお願いしていいですか?」

ミサのトリビュートというのはわたしにとって格好のネタですが、ミサ関係の音源を全部持っているわけではないのが痛いところです。嘆キ使徒や架空ノ人々は持ってないですし、バビロンだって揃ってるわけではない。あと、ダビデ・クラインカイザー・アイオリアは全部ミサが書いてるのがわかるのですが、バビロンは全部書いてるわけではないんですよね。途中までは作曲者が明記されているのですけど、そのうち作曲:BABYLON名義になってしまうのですね。だから、バビロンに関してはミサ作曲の楽曲を選んでいない可能性もありますが、まあそこには目をつぶっていただければと思います。とりあえず入手している楽曲だけでトリビュート盤を作ってみました。
バンドの当てはめは、基本的に過去2編と同じ考え方を採用しています。曲調や、とくに原曲の声質を考慮して、それに合いそうなボーカルを充てています。
曲順については、元のバンド関係なしにぐちゃぐちゃにしたかったのですが、新旧バンドでつながりのある箇所はどうしてもそのままの流れにしたかったというのがあって、そうするならいっそバンドの歴史順にしたほうがいいんじゃないか、安直だけど!ということで、ミサがたどったバンドの歴史順です。曲順もあまり練られていないですがご容赦ください。オリジナル音源だとトータル74〜75分くらいです。

1. CASCADE「1 BOX」(Da'vidノ使徒:aL「Da'vidノ使徒:aLと云うモノ」)
まずはダビデ使徒アエルでもっともまともと思われる曲からスタートです。この曲はツインボーカルがキモだと思うんですよね。現役過去問わずツインボーカルってあまり記憶にないのですが、カスケードだと表向きはツインじゃないにしてもツインボーカル的働きが期待できるので、いいんじゃないかと思うのです。もちろんピエトロがTAMAで、ミサがMASASHIです。MASASHIにミサの低音が出せるかというと出せないんですけど、けっこうイメージは合うと思います。

2. 愛狂います。「かっこう」(Da'vidノ使徒:aL「☆ノ□」)
次の曲とセットになって意味のある曲です。「1 BOX」と同様にツインボーカル部がありますが、そこについては無視しました。愛狂います。にしているのは、ボーカルの声質が一点。あと若干展開がおかしいので、そういう曲こそアイクルにふさわしいと思ったのが一点です。

3. D「かっこう」(Klein Kaiser「freeza」)
前バンドのフレーズをパクって新しい曲を作るシリーズです。ダビデ版は軽い仕上がりですが、こちらはミサのボーカルも相俟って重めです。ドラムは打ち込みっぽいですが、ツーバスドコドコっていうのはHIROKIの得意技かなーという発想です。ミサのボエー声に対してASAGIでは上手すぎですが、キーそのものは合いそう。

4. emmuree「流砂」(Klein Kaiser「freeza」)
これはけっこう悩みました。クラインカイザーの中ではボーカルの残念さに目をつぶれば好きな曲の上位に位置するので入れたのですけど、なにぶんボエーなので、誰が合うかイメージが湧きづらいんですよね。想というのは原曲に比べて情感がこもりすぎるきらいがありそうですが、まあ原曲はけっこうメロディアスなので良いかと。アレンジ上ウワモノがけっこう大事なので、そこをどう表現するかですね。

5. Annie's Black「開放ノ瞬間」(Klein Kaiser「neo classical III」)
次の曲とセットになって意味のある曲です。ミサがオクターブ上げて歌ってます。Aioria時代のボーカルのSarinoにどこかで参加してほしいなと思ったので、ここに充てました。Annie's Blackは聴いたことがないのですが、Sarinoの声だけを信じて選んでいます。

6. Versailles「furitsumoru -降り積もる-」(Aioria「煌め逝く瞬間」)
前バンドのフレーズをパクって新しい曲を作るシリーズ。1分足らずのインストで、さらに次の曲とセットになっており、次の曲でヴェルサイユを選んだのでこの曲も、という流れです。

7. Versailles「光彩」(Aioria「煌め逝く瞬間」)
原曲は「furitsumoru」からシームレスでつながってくるので、前曲とこの曲は同じバンドに、という発想です。以前述べたようにAioriaはクラシカルなミサの側面が良く出ているバンドなので、そういうのが合うヴェルサイユを選びました。Sarinoの声が高めなので、KAMIJOにも合うと思います。HIZAKIにも存分に働いてもらえるのではないでしょうかね。

8. Gravel「瞬き・・・」(Aioria「煌め逝く瞬間」)
Aioriaの疾走系の名曲です。そうでありながら、ジャリっぽい要素もあるかなと思ってまして、ジャリといえばグレーベル!という感じです。サビのコーラスがハモるのもいいですね。Aioriaってボーカルも演奏もしっかりしているから意識しませんけど、アレンジや曲そのものはジャリっぽいですよね…。

9. rice「春麗...。」(バビロン「砂の憂鬱」)
ここからバビロンです。ミニアルバム「砂の憂鬱」が好きすぎてそこから4曲も選んでまして、この曲もその一曲。原曲の雰囲気が他と少し異なるので、バビロンの中でアタマに持ってきてしまったという。異色であるがゆえに、同じように異端であるriceのアレンジが合うように思いました。原曲では女声コーラスも入ってますしね、そういうのもriceならうまく消化しそうです。

10. 12012「Leopardess Marry」(バビロン「BABYLON 〜弐〜」)
バビロンの中ではわりと直球の疾走曲ですね。ブレイクっぽい箇所が多くてかっこいいです。この疾走感が12012に合いそうです。とくに、「愛しくて切なすぎる〜」という箇所は完全に宮脇渉のイメージです。

11. YELLOW FRIED CHICKENz「砂の憂鬱」(バビロン「砂の憂鬱」)
最初に決めたのがこれです。「砂の憂鬱」はいまのところバビロンでいちばん思い入れがあるので、これはちゃんとした人を充てたい、と思ったのですね。そこでイエローフライドチキンズです。実際音を耳にしたことはないのですが、メンバーを見る限りヘタなことにはならないだろう、と。GACKTの声でブイブイ言わせてほしい(死語)です。

12. Ant1nett「激情に濡れた華の名」(バビロン「Garnet Children」)
作曲クレジットがBABYLONになっても、この曲は間違いなくミサの曲なので組み込みました。GACKTの後に弥舞姫の声でいいんだろうかという問題はありますが、微妙なクラシックテイストは弥舞姫も苦手なわけではないですし、なんとかしてくれないかと半ば投げやりな気持ちでの配置です。

13. heidi.「華の都、我、散りけり」(バビロン「BABYLON 〜四〜」)
サビのミサのパートをどうするかというのがこの曲の課題でして、登場願ったのがナオを擁するheidi.なわけです。ラップ風の曲調が義彦に合うかというと疑問ですし、ナオのコーラスもこの曲のミサの存在感ほどではないですが、消去法というか彼らくらいしか思い浮かばないなあという感じ。後付けですが、ドラミングは桐のスタイルに合うと思います。

14. Moran「Secret refuge」(バビロン「砂の憂鬱」)
けっこう地味目の曲ですが、じわじわ来るミニアルバムの1曲目。地味な曲でも変態アレンジにしてくれそうなMoranに託そうと思いました。ただ、ストレートなカバーでも、ボーカル含めけっこう合うと思っています。

15. メガマソ「空に消えた砂時計」(バビロン「想紅夜」)
サビスタートでギターがジャガジャガ鳴っている中にドラムが入ってきて、本格的に曲が始まるというわたし好みの曲展開です。メロディーがけっこうメガマソ的なんじゃないかと思うんですよね。メガマソ的というか涼平的というか。インザーギが歌うところを想像してもすんなりいきそうです。

16. LUNA SEA「フィーメイル」(バビロン「砂の憂鬱」)
今回選んだ中で唯一の泣きのバラードです。女声コーラスが入ってくるのも含めてRYUICHI向きだ!と思ったのです。SUGIZOが勝手にバイオリンを入れても違和感なさそうな曲であります。

17. ENDLESS「Knot theory」(バビロン「BABYLON 〜弐〜」)
バビロン初期の代表曲(私見)です。この疾走感はなかなか良いです。入りなんかは、幸也一派を思わせるものがありますね。ENDLESSにしたのは、サビというか何度も出てくるフレーズがSHIGEのギターに合いそうだったのと、大サビ的な「諦めてた〜」のメロディーがSHIGEの声に合う!と思ったためです。ドラムはHAYATOのサポートでおねがいします。

18. 人格ラヂオ「No no sick 神風」(バビロン「想紅夜」)
バビロン後期の代表曲(私見)です。わたしがコンピを作るときはこういう曲を最後に持ってくることは少ないのですが、何となく最後が良いような気がしました。編成的にこのきらびやかな感じをどうするか、という課題はありますが、「溺愛」のようなパフォーマンスもできるくらいですから、人格さんでも問題なくやれるんじゃないかなと思いました。れっみーごーいんまいうぇのーののーのーしっかーみーかーぜいっつまいそー。

トリビュートを作成して思ったのですが、ミサのバンドってけっこうコーラスが重要ですね…。そのコーラスはだいたいミサがやっているのですけど、メインボーカルでは残念な感じの声もコーラスに回るとけっこういいのが不思議です。今回は無理目に当てはめたところもありますが、いつか本当にミサのトリビュート盤が出るなら、カバーするバンドにはボーカルだけでなくコーラスにも気を遣ってほしいですね。