むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

jellyfish Vol.12(act:Spangle call Lilli line / asana / sim)@得三

待ちに待ったスパングル、名古屋公演は自宅より徒歩10分ほどの得三で。3組もあるイベントでスパングル登場が待ち遠しいのなんの。
asanaはオーガニックインストバンド。あとでオフィシャルサイトを見てみたらバリ島滞在をきっかけに曲作りを始めたとかで、さもありなんの曲想。きょうの基本編成はウクレレ+E.Gt、ピアニカ+Vo、G.Gt、Ba、Key、Ds+Perc.の6人。そのほかにもレインメーカーを使ったりハンマーで叩く鍵盤(しばらく遠ざかっており名前が出てこないがバロフォンでいいのかな?)が出てきたりと、バラエティ豊か。ややおしゃれすぎて積極的に聴こうとは思わないが、嫌いではない。
simはギターとドラムとマニピュレイターのトリオ。トータスがミニマム寄りになったような音。パソコンから出されるベーストラック(とはいえメロディーはない)にドラムとギターがうまいタイミングで入っていく感じ。ドラムの人もクリックをつけていたように、とにかく入りのタイミングが難しく、それに合わせていくのは凄いと思うし、ドラムの技量があほみたい(表情を一切変えずに手がやたら動くのも面白い)だったが、個人的にはいまひとつ。左後方でやたら盛り上がっている人がいたけれど、どうやって盛り上がればいいのかがいまいちわからない。徐々に手数を増やして昂揚させていくというのは、まあポストロックにもある手法だからそのアプローチはわからんでもないが、ぴんと来るものがなかった。とにかくよく動くドラムを見ながら、正直早く終わらんかなあと思っていた。
そしてようやくスパングル。開演19時で、20時55分からの出番。客の反応が明らかに違う。初めての名古屋だったようで、自分だけじゃなく多くの人に待たれていたのだということを実感した。曲は、「piano」以外は「SINCE」に収録(だったはず…)の必殺チューン連発。あのアルバムに入っている曲は、彼らの中でもあまり奇を衒っていないものが多いので、そういう意味では初めての人にもよかったのでは。もっとも、初めて聴く人がどれだけいたかは疑問だけど。当初アコースティックセットのはずだったのに、フルバンドでの来名になったというのもよかった。編成によって演る曲も違うだろうし、フルバンドでこその曲も多かろうし、せっかく初めて来るのであればまずはいつものアレンジをベースとしたもので聴きたいし。それにしても本編を「E」で終わらせるなんて! もう! たまんない。イベントライブになっちゃったので時間はそんなに長くなかったけど、アンコールもやってくれて満足度は高かった。
ただ、simの途中からずっとぺちゃくちゃ喋っている客がいたのは気になった。喋るなとはいわないけど、せめて曲が始まるまでの間は黙るとかしたほうがいいのでは。スパングルはもちろん、simの人もやりづらいだろうに。まあここで黙れと言えない(ちょっと遠かったのもあるが)のも弱いところ。