むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

ゴミビジュアル系コレクション2017

学会の行事で東京に行く機会があったため、前乗りして22日に好事家の方に強制配布したコンピレーション。過去3作と基本的な姿勢は同じで、以下の方には向かない。
「ビジュアル系を真剣に聴いてる」
「好きなバンドがゴミ扱いされると腹が立つ」
「いいバンドしか聴きたくない」。
どういうものを「ゴミ」とするかは人によって違うだろうけど、自分の中では「これはひどい」「ずっこける」といった印象を受けるもの、としている。ただし、曲がゴミだからといってバンドがゴミとは限らないという点に注意。バンドがゴミだと曲もゴミであるが(このあたりまでだいたいコピペ)。

作成にあたって設けた縛りも以前と変わらない。

1. キーパーティは入れない
2. 女性ボーカルは除外する
3. 響兵や優雅や弥生に頼らない
4. 前回使ったバンドは使わない

2月にイベントに出演した際も同じような縛り・コンセプトで選曲していたため、今回はそれをできるだけ活かし、イベントで実際に流した曲、流す候補としてイベント前日の突貫工事の際にピックアップした曲から選んだ。以上で作成したのが以下。曲数は過去最多となった。77分くらい。

1. Fi'Ance.「貴方の隣は私の夢」
2. Plus Magic「ハッピーラッキーデイズ」
3. エレキ隊「スターグライド」
4. Anetto「スウィート」
5. Christfer.T.S.Lagna「scene」
6. URBANITY「Earnestly」
7. OUTЯAGE「WaS BorN ShiT」
8. イクス「Regret」
9. 和鶴「Dream Player」
10. DIGIT「Strange road」
11. Never ending ein schritt「The Day of judgement」
12. C'rock54「VORG」
13. D'uAl「マスカレイド
14. BUNNEIES「欲情ヒステリック」
15. Die La'vice「朱音」
16. 涙 〜ルイ〜「traum」
17. End;Re「再会を誓った空」
18. Zipcy「SALAD DAYS
19. EXEQUTE「Cinderella Killer」

1. Vocal:憂架 Guitar:嫉-shitsu- Bass:海 Drums:Kira
メンバークレジットがないので、メンバーはvkdbより。また、ブックレットでの曲名は「貴方の隣が私の夢」だ。どっちが正解なんだ・・・。まだ見ぬ貴方がさらってくれるのを待つ夢見る乙女の心情を、詞に寄り添った甘いメロディーと甘い声が包み込む。その筋では有名なDeath Trap Recordsに在籍していただけあって、その実力は保証されたようなもの。ボーカルは次のバンドが解散したのち、セッションボーカルとして活躍中。 "Maxi「ReBirth」(2013)" 池袋・100

2. Vocal:Nai Guitar:蓮-Ren- Bass:テンシ Drums:Zakki
ビジュアル系としては珍しく、デートをモチーフにした楽曲。1曲目に引き続き、女性目線の思いを感情のこもったボーカルが見事に表現している。バンギャルを揶揄するようなわけでもないこの手の曲が大衆に受け入れられるものなのかはよくわからない。YouTubeにはこの曲の振り付け動画が存在するので、踊れるようになるとフロアの注目を集められるだろう(ただし、披露する機会がない)。 "Maxi「SMILY」(2014)" 原宿・200

3. Vo.:タク Gt.:アツヤ Ba.:ゴキミ Dr.:フミヤ
アートワークが全てイラスト、正式メンバーはボーカルとドラムのみで、曲もあまりビジュアル系っぽくないロックンロールだが、専門店で買ったのだからビジュアル系。サポートのベースがグルグル映畫館や東京ヒーローズで弾いており、その関係で専門店にあったっぽい。まくしたてるボーカル、被せてくるコーラスがなかなか強い。CDは曲と寸劇が交互に入る斬新な構成。目指しているのは武道館でも東京ドームでもなく、宇宙らしい。なるほど。 "Maxi「スターグライド」(2008)" 新宿・100

4. vocal:冥 guitar&bass:ゆぅやん guitar:瞬 drums:一祈
テンションが高いわけでもないのに、音程が上がりっぱなしのメロディーラインが耳に残るバンド。「そこでこう来るか」という発見がとにかく多い。四国のバンドで、メンバーの誰一人として(筆者の)知っているバンドへの所属経験がなく、各人が謎に包まれているのがかえって魅力。ブックレットがコピーっぽいのは仕様なのか、中古でそういうものを掴まされてしまったのか? "MiniAL「lyricism」(2008)" 新宿・200

5. 詳細不明
歌詞すら入っていないシンプルなCDだが、十中八九ボーカルの人のソロプロジェクトだろう。バンド感は皆無で、宅録感に溢れた佇まいが魅力的。果たしてこれをビジュアル系としていいのかはわからないが、専門店で買ったのだから(ry 少し前に検索した際には作者のブログを引き当てたこともあったが、それを読む限りではその後インストゥルメンタル中心の活動になっていたようだ。 "Maxi「4曲入り配布CD」(2005)" 名古屋・30

6. Vocal:Sana Guitar:Jir Bass:Curo Drums:Yukito(Support)
超大物バンドの初期シングルを彷彿とさせるアルペジオから始まってすぐ、通常とは違う音の質感に気付くはず。ボーカルの処理が独特、ボーカルのビブラートも独特。このバンドは他の曲も含めボーカルを浮き上がらせているので、ボーカルマニアにはたまらないことだろう。割と最近まで活動していたバンドなので、現在のマイナーバンドイベントの常連ともよく対バンしていた様子。YouTubeの公式アカウントでは未発売音源やライブ映像が見られる。 "MiniAL「羊のナターシャ -Nataliya of the sheep-」(2014)" 原宿・200

7. Vo.:咲 Gt.:銀示 Gt.:悠切 Ba.:汰麗 Dr.:涼
マキシシングルに「すごいCD」と銘打つだけあって、これはすごいなと思わせるパワーを持っている。せっかくのパワーが最後削がれているように感じるのが残念・・・。調べるとボーカルは元Cuartetらしく、これが最後のバンド。当時とはまたスタイルが違うような気がするが、これだけ歌っていればやり切った思いにもなるのだろう。さすがにスペシャルサンクスにはKISAKIの名もある。ベースはvkdb上ではT名義になっているが、歌詞カードでは汰麗を名乗っている。この名前でわかるように、彼は後にGOKIBURIに所属する。 "Maxi「すごいCD」(2011)" 原宿・200

8. Vo.:悟知 Gu.:公治 Gu.:より Ba.:きりか Dr.:たかし(サポート)
前までの流れを受けてパワー溢れる曲をセット。ドラムの勢いも相俟って、イントロの拳ヘドバンが似合いそうなシャウトからもう気持ちを持って行かれる。かと思ったら歌メロに入っても歌唱がしっかり。最後のサビのコーラスも勢いがある。ボーカルが個人HPを運営しており(Bioがめちゃくちゃ詳しい)、今もバンド活動中。12年経ってもギタリストが一緒のバンドにいるというのはちょっといい話。 "Maxi「よしや」(2005)" 名古屋・30

9. Vocal:ハル Guitar:水樹 Guitar:sora Bass:みさ Drum:緋月
バンド名やアルバムタイトルは「和」の香りしかしないのに、蓋を開けるとミクスチャー! この洒落た感じはどうだ。ここまでスクラッチ(風味の音)を採り入れたバンドを筆者は知らない。「響け騒音 俺らの雑音 左から右へと流れる爆音」という美しいライムはずっと語り継ぎたい。ベースはその後酒池肉林に行ったらしいが、和鶴自体はvkdbに登録がないので、メンバーの詳細は謎が多い。 "MiniAL「鶴の刻」(2008)" 新宿・100

10. Vocal:ENA Guitar:夕凛 Bass:K Drum:Manato
何となく聞き流していても耳をつかんで離さないイントロのダイナミックな展開! 2010年代はこうした同期バリバリのバンドが多くなった気がする。ボーカルが入ってからのやけに歌心のあるグロウルもポイントで、新時代を切り拓く、そんな予感がしたのに、始動から8ヶ月しかもたなかったらしい。こんなにかっこいいのにー!? ボーカルは現在ツイッターの鍵アカウントで怪しい動きを見せている。レコーディング、ミックス、マスタリングがUnsraWのボーカルのようだが、同名の別人だろうか? "Maxi「P.S.Y.」(2015)" 原宿・100

11. Vocal:ケイ DJ:雪 guitar synthesizer,Bass Synthesizer,Sequencer:ワールドエンド
編成を見てわかるように、バンドというよりも音楽プロジェクトとして活動していたらしいが、詳細はいまいちわからない。「ワールドエンド」は架空の人物かと思いきや、ジャケットには3人写っているので人名らしい。さまざまに色を見せるためか、ボーカルの処理一つ取っても隅々まで配慮が行き届いており、メンバーの並々ならぬ意欲が感じ取れる。ミステリアスな語りにも存在感があり、お金がかかっている感じがするが、収録CDは何と無料配布。太っ腹! それをプレミア価格で購入しているわたし・・・ "Maxi「Cruel sunrise」(2013)" 新宿・100

12. Vocal&MC:雅 Vocal&Guitar:咸月章人 Vocal&Guitar:朱兎 Bass:雛 Drums:圭
バンドはクロックと読む。54はどこへ行った。deadman「no alternative」かな?と思わせてからテンポを上げていく手法だけでなく、祭囃子のような音を入れているのも新鮮。サビの掛け合いはさぞや盛り上がるのだろう。なお、クレジット上はボーカルが3人いるように見えるが、ギター隊のボーカルが聞こえる様子はない。ギタリストがその後参加したバンドは何と2009年から現在まで活動中。キャリアの割に話を聞かないのだが・・・。 "Maxi「みなとみれん」(2007)" 新宿・100

13. Voice:ロミ Guitar:KiLu Guitar:庵 Bass:太郎 Drums:ケイ
またvkdbに登録されていないバンド。バンド解散後、他のバンドで活動しているメンバーが少ないのか、ブログが当時の名前のままでちょいちょい残っている。知名度の割に活動期間は長めで音源も5枚出しているらしく、その実績に裏打ちされたシャウトからは心からの咆哮が伝わってくる。 "Maxi「LOST HEAVEN」(2013)" 大阪・200

14. Vocal:司 Guitar:憐 Guitar:りお Bass:奏之介 Drums:REINA
CDのブックレットやバックインレイを見てもメンバー情報、作詞作曲のクレジットすら一切なく、vkdbにもバンドが登録されていないが、検索する限りはこのメンバー構成であるらしい。ギターの片割れは今年逮捕されてしまったり、ボーカルはボーカルできな臭い噂があったりととにかく闇っぽさがある。曲は楽器隊を丸ごと歪ませたような処理が荒々しさを演出しているかのよう。ボーカルもそれに応える荒々しさだ。 "Maxi「Break Point」(2011)" 大阪・100

15. Vocal:Hajime Guiter:けーた Guiter:優ぢ Bass:Kuloto Drum:イオリ
ィベェィ ィベェィ クレジットはブックレットに記載のもの。ィベェィ ィベェィ "Maxi「Harmless Aberrance」(2006)" 新宿・300

16. Vocal:千尋 Guitar:雪弥 Guitar:勇人 Bass:千春
ドラムレスの編成でドラムはサポート。スネアがかなり打ち込みに寄せている感じの音で、なかなかこの音は出せないのでは。Aメロ、Bメロ、サビとどんどん進化するボーカルが聴きどころで、さらにツインボーカルのように違う声が被さってくるが、もう一人の声については情報がない。vkdbに登録されていないバンドで、メンバーの来歴が不明だが、ボーカルは昨年6月に引退したらしい。 "MiniAL「涙ノ跡」(2004)" 新宿・100

17. vocal:祿 guitar:SOU guitar:REVO bass:スバル
流麗なピアノ、スピード感ある演奏、サビ前のキメ、シンセの使い方等、非の打ちどころがないと思わせて唐突に差し込まれるシャウトが本当にかっこいい。この曲をリリースした時点では既に抜けているが、ドラムが後にCELLのサポートを務め、さらにはLa'veil MizeriAに加入している。エンドリとラベイルでは、指向性が全然違う。 "Maxi「再会を誓った空」(2014)" 新宿・100

18. Vocal、エロ声:いさみ Guitar、Chorus、フワッペロ:YuI Guitar、Chorus、チャッピー育成:ハル Bass、Chorus、勘違い:亜輝 Drums、Chorus、肉:きょ〜すけ
この各パート名・・・クレジットを見ると、珍しくドラムの人が作曲するし、主導権を握っているバンドである様子。ボーカルのこの音程は、ボーカロイドなどの機械では決して再現のできない味わい。これは血の通った、バンドだからこその醍醐味だ。最後まで気を抜けないスリリングなフレーズが堪能できる佳曲。 "Maxi「放浪日記」(2006)" 新宿・100

19. VO.:尽 Gt.:奏 Ba.:るい Dr.:RiM
ライブのインターネット中継を見て「これは!」と心奪われたバンド。本コンピシリーズで初めての「観たことがあるバンド」「話したことがあるバンド」「握手したことのあるバンド」。筆者はこのバンドを観るために当日券で40分だけライブハウスに滞在したという実績がある。ボーカルがギターからの転向組だが、そんな前情報を吹き飛ばすパワーを持っており、楽器隊も抜群のリズム感でボーカルを支える。ベースは公式情報ではないながら、現在ラメの事務所のバンドでベースを弾いているという話。大出世! なお、CDには誤植が多い。 "MiniAL「BEAUTIFUL RIZE」(2013)" 名古屋物販・2,000

聴き返すとこれに入れてよかったのか悩んでしまう曲がどうしても出てくるが、作った時のテンションもある。いつものことでもある。仕方ない。