むらかみだいあり

買ったものとかおんがくとかの記録。2003年以前は手元に残っているもののみ。

「新春シャンソンショウ2009 NAGOYA」(act:Kaya / ソワレ / 山田晃士 / ザッハトルテ)@Electric Lady Land

ソワレが来名! しかもそれが8〜9年ぶりと来ては行かないわけにはいかない。
E.L.L.は初めてだが、段差が適度にあるしステージもそこそこ高いし、なかなか見やすそう。チケットが売れてないのを不安に思っていたが、やはりしっかり椅子が用意されていて、全部埋まったようだ。最初から椅子を入れる予定だったのだろうが、置く数は前売の状況を把握して決めたように思われる。開場後10〜15分後くらいに入ったが、既に席はほぼ埋まっていて、数少ない並びの空席を運よくゲット。明らかにKayaの客、というゴシックロリータの人々が前にいる。

オープニングはソワレも絡みつつのザッハトルテシャンソンとは少し違うのかな?とは思うがギターにチェロにアコルデオンの組み合わせはかなりいい。アコルデオンといえばコバってイメージになりがちだが、もっとアグレッシブで各人の掛け合いも多い。オリジナル曲を多く持っているようで、ほぼそれで押し切ったのは見事。京都のバンドなのに前日の大阪公演では出演せずにここで出演、というのが不思議だけどこれは拾い物だと思う。最後に山田晃士と共演して終了。

山田晃士は懐かしや、あの「ひまわり」の山田晃士。「あの」とか言ってももう曲は忘れてしまった(妻にどんな曲だったかと聞かれても答えられず)。黒塗り風のメイクにシルクハット?のような帽子。なんかゴシックっぽくなってる…。スタートは「愛の讃歌」だが、その後は暗い情念系の曲を次々繰り出す不思議空間。自分で「シャンソン界の異端」と言っていたように、シャンソンの一般的イメージとは 遠いところで唄っていた感じ。唄は上手い。

休憩後、先にKayaかと思ったらここでソワレ。主催者なのにどうもアウェー感がある。シャンソンで、という形をいちばん大切にしていた感じなのが彼で、せっかく去年アルバムを出したのにオリジナルは封印してカバーばかり。「シャンソンとはフランス語で唄だ」と言っているのだから、オリジナルをやってもよさそうなもんだけど…。せめて「風船」とかさ。いやこれは好みですけど。曲数があまり多くないような気はしたんだが、久々に生歌を見ることができたのだし(2000年8月のロフトプラスワン以来!)まあそれはいいか。よしとする。

トリを飾るのがKaya。一気に前のほうの雰囲気が浮つく。黄色い声も飛ぶし、拍手も一生懸命に。やはりKayaファンが多数だったか。出だし、ワイヤレスマイクが作動せずというアクシデントがあったが、それも何もなかったかのように平然と振る舞うKaya、漢だなあ。事前に音源を試聴するなどして男性だ、と刷り込んでから来たわけだが、生で聴く声は女性のそれ。「あれー?」と性別に対する意識が揺らいでしまった(妻によれば「あれはどうみても男性だ」とのこと。男性と女性では感じ方が違うのだろうか)。歌い方がかなり中森明菜っぽく、彼女もシャンソンを唄えばいいんじゃないかと感じた。シャンソンを唄い始めてからは日が浅いとのことだったが、V系出身だけあってステージング、スカートの翻し方などは堂に入ったもの。曲の設定を演じるという点において、V系シャンソンとは親和性が高いのかな?と思った。

最後はソワレとKayaシャンソンメドレー。ここで有名な曲を連発してきて楽しいメドレーに。「オー・シャンゼリゼ」なんてあまり好きじゃないんだけどなあ…。行ってよかった。