さようなら、琴ノ若

琴ノ若が引退
http://www.sanspo.com/sokuho/1125sokuho046.html

琴ノ若は長らくいちばん好きな力士で、どのくらい長いかったら高校一年の頃から応援していたのは間違いなく、舞の海目当てで相撲雑誌を買ってた人から切り抜きをもらっていたくらいであって、まあおそらく中学半ばから応援していたのだろうから、そうするともう15年近く追いかけていたことになるわけで。長いな。
最近はそうでもなかったけれど、昔は大勝しなければ大敗もしないという成績で、9勝6敗と6勝9敗の間を行ったりきたり、幕内上位と中位を行ったりきたりだった。その中途半端さが非常によかった。はじめて10勝したときは驚いたものだ。よく書かれるように、ミスター1分と言われるほど相撲が長いのも特徴で、とくに武蔵丸戦は決まって長くなった。水入りになった一番があったのも覚えてる。そんな、あまり華々しい経歴があるわけでもなく、ほんのちょっとだけまぐれで関脇になっただけで元関脇という称号を得た彼だが、ダメな子ほどかわいいのか何なのかいつの間にか女婿になっていて、将来を約束される立場となった。部屋を継ぐ、ということはわかっていたことだけど、その日が来るのはもっと先のような気がしてた。今場所で師匠が定年ということで、下位で負け越したとはいえ多少余力を残しての引退。幕内在位も出場回数もいつしか歴代十傑に入るほどになって、「長くやった」というその点においては歴史に名を残す力士になっていた。彼のほかに好きな力士といえば、現役なら四股名が渋すぎる栃乃花が挙げられるけど、相撲を見る頻度がだいぶ落ちていることも鑑みると、おそらくは彼以上に応援するような力士は今後出てこないんではないか、と思う。

さようなら。おつかれさま。